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コードギアス
クロス作品




何と云うか、即興で構成を練った超見切り発車な作品です。
両作品共に未完結の物ですので、正直設定とかに甘い部分があると思います。
一応続き物(長編)になります。
そこら辺を一切合財気にしないよー、と云う方は続きからどうぞ。

「お前の存在が間違っていたんだ……!」

 ―――そこで、目が覚めた。
 ルルーシュは自分が酷く汗を掻いている事に気がついた。
 喉が渇いている。
 動悸が激しい。
 恐らく、今の自分の顔色は酷く悪いだろう。

「……くそっ!」

 ふと、今の状況がどこかおかしい事に気がついた。

「――ここは、どこだ?」

 そうだ。ここは一体どこだ?
 自分はナナリーを助ける為に、神根島に居た筈だ。
 間違ってもこの様な部屋の中には居なかった。
 自分は神根島(そこ)でスザクと対峙し、

 ―――対峙して、どうなった?

 その後の記憶がすっぽりと抜けている。
 確か、互いに銃を向け合った筈だ。
 自分もスザクもそのまま発砲したのを覚えている。
 しかし、その後自分達がどうなったかの記憶が無い。
 ナナリーは?
 それに、あの場にはスザク以外にもカレンが居た筈だ。

「どういうことだ?」

 ルルーシュは頭が良い。
 勉強は勿論、チェスの様な頭を使うゲームも得意だった。
 欠点は只一つ。
 突発的な出来事に弱いということだった。
 今のルルーシュが良い例だ。
 混乱して普段のように、上手く考えを纏める事が出来ない。

「くそ、何が何だか」

 ここでこうしている訳にもいくまい。
 ルルーシュは意を決して部屋から出てみる事にした。
 ―――その試みは、部屋に一人の少女が入ってくる事によって、打ち砕かれた。

「お兄様!」
「ナナ、リー?」

 部屋に入って来たのは、自分が何よりも大切にしている、たった一人の家族だった。
 ここに来てルルーシュの頭は混乱を極めた。
 ここにナナリーが居るという事は、恐らく学園のクラブハウス。
 つまりは自室なのだろう。
 ナナリーがこの場に居る以上、自分の目的は果たせた、ということだ。

 では、一体誰がここまで自分を運んだ?
 ルルーシュにはナナリーを助けた記憶が無い。
 あの場には、自分を助けるメリットのある人間など、一人として居なかった筈だ。
 スザクが自分を助ける筈はない。
 カレンにしてみた所で、今の彼女に自分を助ける動機があったとは思えない。

 では、一体誰が?
 ますます混乱してきたルルーシュは、ナナリーが薄く浮かべた笑みに気付かなかった。

「ナナリー、ここは?」
「変なお兄様。ここはお兄様のお部屋ですよ?」
「そう、か……」
「それより、お兄様の叫び声が聞こえて来たので、慌ててここに来たのですけれど…」

 ルルーシュは一瞬、ポカンとした表情を浮かべた。

「叫び声?」
「はい。何もないようでホッとしました」

 ナナリーが心底心配した表情をしているものだから、ルルーシュは自分が本当に叫び声を上げたのだろうと納得した。

「そうだ、ナナリー。怪我はなかったか?」

 ルルーシュが思わずそう聞いたのも無理は無い。
 自分がゼロだという事は喋れないが、身体の心配をする位でそれがバレる事はないだろう。
 しかし、ナナリーから返って来た言葉に、ルルーシュは本日最大の驚愕を表す事になる。

「怪我? 変なお兄様」

 ――――だって、昨日(…)はずっとお兄様と一緒に居たじゃないですか。


To Be Continued…

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